ジャパンケーブルキャスト株式会社

CASE STUDY導入事例

IP告知システム導入事例北海道喜茂別町様

IP告知システム導入により
生活に密着したきめ細かな情報配信を実現

課題
  • 旧IP告知システムの更新が迫っており同等の機能でより安価なものを求めていた
  • 次回のIP告知システム切替を見据えた情報配信システムを求めていた
導入効果
  • クラウド化によりどこからでも情報が配信できるようになった
  • 生活に密着したきめ細かな情報をスマートフォンにも配信できるようになった
  • 自分の町の情報を他の町村で流す仕組みができた

導入背景・課題

木下 恵一郎 様

IP告知システム更新にあたり費用・機能面から再検討を開始

北海道南西部に位置し、札幌市に隣接する人口約2千人の町、喜茂別町。国内における本格的なアスパラガス栽培発祥の地として知られており、昼夜の寒暖差を活かした、馬鈴薯、メロン、花などの農作物の栽培が盛んである。同町は、町の魅力を知ってもらうことで全国から町に足を運んでもらい、地域活性化につなげていくことを目標として、日々広報活動を行っている。

同町は、町民に対する広報手段として、以前からIP告知システムを利用していたが、システム老朽化による高額な更新費用が大きな課題となっていた。

同町が中心となり、同様の課題を持つ数自治体で情報通信基盤利用促進協議会(以下協議会)を設立し、更新方法を検討していた。同町の企画全般を担当している、喜茂別町役場総務課長補佐の木下恵一郎氏は次のように語る。「IP告知システム更新費用が高額であり、協議会の皆でどうしようかと考えていました。北海道総合通信局様にご相談したところ、『ジャパンケーブルキャスト』社を紹介いただき、視察に伺いました。視察結果を協議会で共有し、現行システムの単なる更新でなく様々な可能性を探ろうとの話になりました」

最終的にはプロポーザルを実施し、ジャパンケーブルキャスト株式会社(以下JCC)・KCCSモバイルエンジニアリング株式会社(以下KCME)の共同提案が、費用面で旧IP告知システムより圧倒的に安かったことに加え、旧IP告知端末と同様の使いやすさ、保守体制といった総合的な観点から、現在のIP告知システムへの切り替えに至ったという。

導入の流れ

アプリへの置き換えを意識したシステム導入を実施

同町に紹介したIP告知システムは、JCCとKCMEが共同開発をしている。このIP告知システムでは、協議会参加自治体共通のプラットフォームをクラウド上に構築することで、安価かつ災害時にも強い強靭なシステムを実現している。また、IP告知端末と同等の内容をスマートフォンアプリ「JC-Smart」に配信できることが特長である。

2019年1月に「JC-Smart」を導入、同年4月にIP告知システムを切り替えた同町だが、切替にあたっては「利用している人、必要としている人のところに設置する」ことを目標としていた。「当初、次の更新はIP告知端末を設置しないという考えもあったので、町民のIP告知端末設置を促すというよりは、アプリを利用してもらうことを意識しながらやりました」と木下氏は言う。

導入にあたっては、JCCが導入から運用まで、社員が現地に住み込む形でサポート。「地域の様々な活動に参加し、地域の方々と密着しながら導入していただけたという点が非常に良かった大きなポイントと感じています」と木下氏。「喜茂別町をはじめ各町村を支援していただいた方への信頼度が非常に高く、この人じゃなきゃ困るというような意見もよく聞きました。ジャパンケーブルキャストさんと知り合い、来ていただいた方々と関われたことが一番良かったです」と続ける。

導入効果

端末の操作性が向上 クラウド化による運用メリットも

IP告知端末の切り替えにより、町民からは「前のものと比較してボタンが押しやすくなった」「画面が大きくなり、ジャンル分けもきちんとされていてわかりやすくなった」とのコメントが寄せられているとのこと。天気予報については、同町内の5地点だけでなく近隣地域の情報が配信されることで、特に農家の方は助かっているようだ。

また、サーバーをクラウド化したことで、運用面でもメリットがあった。木下氏によると「以前は情報配信の時には役場に行く必要がありましたが、今はインターネット経由なのでパソコンやタブレットでどこからでも情報を配信することができます。災害時には避難先から情報を配信できますし、災害時以外でも役場へ行かずに情報を流すことができるのは大きな進展だと感じています」とのことだ。

生活に密着したきめ細かな情報を配信

同町は現在、IP告知システムで日常の様々な情報を配信している。商工会や病院等の団体や機関に、IP告知システムに情報を流す権限を与えているのが同町の大きな特徴である。「町立クリニックでは診療待ち人数を1日3回配信しています。観光協会や商工会、学校、消防等からも、自分達が伝えたい情報を細かく配信していますので、喜茂別町は情報量が多いことが特徴です。行政の情報だけではなく、生活に密着した情報を流していくことを導入した当初から意識しています」と木下氏は語る。

同町が導入してよかったと感じているものとして、IP告知端末に先立って導入した地域防災アプリ「JC-Smart」がある。「JC-Smart」は、JCCが提供するコミュニティチャンネル向けデータ放送サービス「JC-data」やIP告知端末で配信している地域・防災情報をスマートフォンアプリで配信できるサービスであり、緊急情報はプッシュ通知も可能である。同町では、口コミで「JC-Smart」のダウンロード数が向上しており、2021年12月現在、800ダウンロードを超えているとのこと。「『JC-Smart』のダウンロード数はずっと増えている。人口が2000人しかいないのに800ダウンロードって相当すごいですよね」と木下氏は言う。「IP告知端末と同内容を町民に流すことができるので、地域のアプリとしての魅力が非常に高い」と、高く評価している。

今後の展望

システムのクラウド化を生かし、地域連携や全国に向けた情報配信基盤へ

システムのクラウド化により、自分の町の情報を他の町村で流せるようになったことで今後の地方創生、関係人口増加に向けた取り組みが出来るようになったという。「今後はこのシステム基盤を生かし、災害時の他自治体との連携や、町内から道内、さらに全国に向けての情報配信ができる仕組みを作っていきたいです」と木下氏は言う。

動画・映像を活用した町からの情報配信、防災情報提供

また、町として、今後は動画を活用し、議会からの情報をはじめ、町民により多くの情報を配信していきたいとの考えだ。防災の観点では、カメラを使った情報提供に意欲を示している。「川の増水や氾濫、荒れた海の情報など、地域の状況を映像を使って伝えていきたい。視覚で伝えるということは非常に大事だと思っています」

テレビを活用し、町民全員に地域・防災情報を伝達

同町は2021年11月より、北海道テレビ放送(以下、HTB)、JCCと共に、HTBのデータ放送画面からHybridcastを用いて地域・防災情報を配信する実証実験に取り組んでいる。HTBとJCCは、自治体の地域・防災情報配信に関する課題を解決すべく、Hybridcastを活用し身近なテレビ画面を通じて情報を配信するサービスの共同開発を行っており、2021年9月16日に本サービス事業化の基本合意書を締結している。本実証実験に対し、「北海道のローカル番組としてよく見られているHTBさんとタッグを組めたことは非常にうれしいです。本実証実験で、テレビを活用した情報配信のメリットを町民に理解いただきたいです」と木下氏。また、テレビでの地域・防災情報配信について、「IP告知端末の画面がそのままテレビで見られるということに驚きました。高齢者の方々はスマートフォンを持っていなかったり、使い方がよくわからなかったりすることがあり、IP告知端末やスマートフォンアプリだけでは町民全員に情報を伝えることができない。なので大半の人が見る『テレビ』を活用することで、誰一人取り残さない情報伝達をしていきたいです」と続ける。

ジャパンケーブルキャストに対しては「現在もメンバーの一人となって喜茂別町を盛り上げていただいていることにとても感謝しています。今後も喜茂別町だけではなく、色々な地域に根差し、企業として地方創生や地域活性化、自治体DXに取り組んでいただくことを期待しています」と述べた。

※Hybridcast:放送波の中にインターネット上のコンテンツの取得を指示する制御信号を組み込み、テレビ放送と、HTML5で記述されたWebコンテンツとの融合を可能にする次世代放送サービス。スマートフォンやタブレット端末と連携可能。『Hybridcast』は、日本放送協会(NHK)の登録商標。

INTERVIEW

喜茂別町役場 総務課長 木下 恵一郎 様

PROFILE

喜茂別町(きもべつちょう)
北海道虻田郡喜茂別町喜茂別123
https://www.town.kimobetsu.hokkaido.jp/

※2021年12月時点の情報です。